学校の友達に誕生日を祝ってもらうことを楽しみにしていたのに、誰にも来てもらえず悲しい思いをしていた男の子。

しかし母親の書き込みに気づいた人たちが続々と駆けつけてお祝いしていたことを、『New York Post』などアメリカの複数メディアが伝えた。

■12歳の誕生日

アメリカ・サウスカロライナ州で暮らすジャメル・ニコルズくんが、先日12歳の誕生日を迎えた。

そこで家族が誕生日会を計画してくれたため、ジャメルくんは学校の友達全員を招待。みんながお祝いに来てくれるのを楽しみに待っていたが、当日は誰も来てくれなかった。

ショックを受けたジャメルくんの母親は、近くの家で暮らす友達の家を1軒ずつ訪問。両親に事情を話し「来てくれませんか」とお願いしてみたが、出席できる友達は見つからなかった。

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■母親のアイデア

このままでは息子があまりにもかわいそうだと考えた母親が、SNSのコミュニティページに事情を書き込んだ。すると、予想をはるかに上回る反響があったという。

続々と寄せられるコメントやメッセージに驚いた母親の呼びかけに応じ、ジャメルくんの家に大勢の人たちがやって来た。実に40人を超える子供たちとその家族がジャメルくんを囲み、歌で盛り上げるなどし盛大に誕生日を祝ったそうだ。

■「友達ができた」と大喜び

このほどメディアの取材に応じたジャメルくんは、「たくさんのお友達ができました」「とても楽しかったです」とコメント。

「僕を応援してくれたこと、そして誕生日会に来てくれたことに心から感謝しています」「他の場所に行って好きなことをすることもできたのに、パーティに来てくれてありがとう」とも述べた。

学校の友達と祝うことはできなかったが、優しい仲間がたくさんできたことにジャメルくんは大満足したようだ。

■母親も感無量

ジャメルくんの母親は「うちの子供たちには同じ年頃のお友達が少ないんです」と話し、「ひとりは自閉症で、人と上手に関われないことがあります」「もうひとりは2歳ですがコロナ禍に生まれたので、（人と関わる機会が少なく）ソーシャルスキルでつまずくことがあります」と説明した。

しかし誕生日会に来てくれた人たちはとても優しく、温かく接してくれたとのこと。多くがジャメルくん一家と同じ悩みを抱える家族だったというから、母親にとっても新しい仲間と知り合う良い機会になったようだ。

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（文／Sirabee 編集部・マローン 小原）